自作PCを組むときは必ずグラフィックボードを載せていた。
理由はふたつ。ひとつはデュアルディスプレイを実現するため。もうひとつはたまに動画編集や3Dゲームをするため。
前者はデスクトップ型であれば,グラフィックボードを積まなくてもオンボードでできるPCが増えてきたように思う。デュアルディスプレイ自体が珍しいものではなくなった。
後者はたまにしか使わない。動画編集は動画レイヤを重ねたり,音声を重ねたりなどの編集を年に何度か行っている。最近だと動画編集をグラフィックボードで処理する機能がついているようだが,自作PCはそれほど新しくないため,そのような機能はついていなかった。すべてCPUで処理していたということはこれくらいの処理ならグラフィックボードを使わなくても問題ないということだろう。しかし,3Dゲームはというとそうはいかない。グラフィックボードが必須である。グラフィックボードを使わずに動作させようとすると,処理が劇的に重くなる。3Dゲームを使うという場面においては,グラフィックボードが必要なのだろう。
しかし,この3Dゲーム。たまにしたくなる程度で毎日遊ぼうとは思わない。年に数回程度の気晴らしである。
年に数回の気晴らしのためにわざわざグラフィックボードを積むか…答えはNoだ。
このことから,次の自作PCに次ぐ新しい構想においては,グラフィックボードは要らないと考えていた。
しかし,ひょんなことから,グラフィックボードなしでも3Dゲームを楽しめる方法を見つけることになった。
それが,GeForce NOWである。
こちらの理解としては,3Dゲーム付きのグラフィックボードがクラウド上にあるという感じだ。クライアント上にはGeForce NOW用のいわばブラウザのようなものを入れておけばよくて,重い処理はすべてクラウド。なので回線速度が速く安定していることと,標準的なPCスペックで動作が安定している環境さえあれば,3Dゲームも楽しめてしまう,そんなサービスだ。
このサービス,月々ワンコイン+αくらいで使えるのもいいところ。しかもフリープランまで用意されている。有料と無料の違いは画面描画がさらに高度になる点と1回あたりの連続プレイ時間,プレイできるまでの待機時間などである。画面描画についてはフリーのものでもまったく問題ない。1回あたりのプレイ時間はフリーだと30分。30分経ったらゲームが強制終了されて再び順番待ちという形になる。人気のゲームだと300~500人近くが順番待ちをしている。フリーだと最後尾に並ぶことになるが,有料の場合は優先的に前の方に並ぶことができる。最近の遊園地によくあるシステムだ。
ちなみにフリープランばかりで有料プランにアップグレードしたことはない。要はフリープランで十分なのだ。順番待ちの時間は長いが,その間にコーヒーを淹れにいくことも,メールの返信をすることも,十分にできる。時間をうまく使えばフリープランで十分楽しめる。
それにしてもGeForce NOWというサービスの発想は面白い。
次の自作PCに次ぐ新しい構想に取り入れよう。